【1-1】いろいろな形態があるハウスクリーニング

ハウスクリーニングという言葉は一度は耳にした言葉だと思いますが、いったいどんな仕事なんでしょうか?
一般的には、「ハウスクリーニング」、もしくは「クリーニング」「ホームクリーニング」などと呼ばれていますが、「ハウスクリーニング」で、独立開業や転職をされる方々においては、どのようなお仕事を指すのでしょうか?

いろいろな形態があるハウスクリーニング

家事代行とは違うハウスクリーニング

家事代行とは違うハウスクリーニング

よく似たサービスとして、「家事代行サービス」がありますが、家事代行サービスは、家庭用の洗剤や道具を使って日常の清掃を代行して行うものになります。

対して、「ハウスクリーニング」は、一言でいうと「プロの専門業者が、プロ用の洗剤、道具、専門技術を使って室内を清掃するサービス」のことを指しています。そういう意味では、「家事代行」とは、全く質の異なるサービスであることが分かります。

空室クリーニング

空室クリーニング

基本的に「空室クリーニング」と呼ばれるものは、「これから賃貸物件として貸し出す予定があるお部屋の清掃」を指します。
賃貸物件はそのほとんどがマンションやアパートですので、マンション・アパートの入居前、退去後の原状回復工事の一環として行われることがほとんどです。

空室クリーニングは、マンション・アパートであれば玄関ドアからベランダ、戸建物件の場合には玄関ドアの内側からベランダまでが清掃範囲となります。そのため、建具、サッシ、窓、トイレ、浴室、キッチン、エアコン、床、収納など、お部屋内のすべてを掃除できるスキルが必要となります。

顧客は不動産管理会社やオーナー、原状回復業者、リフォーム・リノベーション工務店、大手ゼネコン関連企業などが中心となりますので、顧客が見つかり始めると定期的にリピート受注できるため、比較的安定した経営ができるようになります。

在宅クリーニング

在宅クリーニング

一般的に「ハウスクリーニング」と聞いて、多くの人がイメージするものが、この「在宅クリーニング」だと思います。
在宅クリーニングは、主に水回りとエアコン清掃です。単発での受注も多く、時間の制約もあることなどから、在宅クリーニングは、空室クリーニングに比較して、1つの作業単価を高めに設定する必要があります。また、単発作業の受注のみですと利益を出すことが難しいので、いろいろなオプションや追加作業と組み合わせて、1件当たりの顧客単価を上げていくことが、とても重要になってきます。
そのため、水回りでも洗濯機や食洗器、風呂釜などいろいろな種類の水回り関連設備や家電清掃のスキルなどを学ぶ必要があります。
顧客は一般家庭の方になります。空室クリーニングと違って、在宅クリーニングは接客業の要素が強いため、クリーニングの品質だけでなく、接客や作業時の立ち居振る舞い、身だしなみなども非常に重要となります。

ビル・店舗・ホテル清掃

ビル・店舗・ホテル清掃

ビル・店舗・ホテル清掃はその名の通り、オフィスビルのフロアやエントランス、店舗内、ホテルなど商業施設やオフィスの清掃する仕事です。
そのため、受注規模が大きいため、個人よりも比較的大手、中小規模のクリーニング会社が仕事を受注しているケースがほとんどです。

仕事内容は、受注された現場の特性によって、仕事内容も大きく変わってきますが、仕事の特徴としては、比較的軽作業だが広い面積や同じ部屋や備品の数が多く、毎日似たような場所を清掃することが多いため、慣れてくると自分のペースで仕事ができるようになります。
ハウスクリーニングで転職を希望される方は、この業態の求人が比較的多いと思われます。

マンション・アパート共有部定期清掃

マンション・アパート共有部定期清掃

いわゆる「共有部清掃」と呼ばれるものです。
マンションやアパートなど集合住宅のエントランス、廊下、階段、EV内、ゴミ集積所、郵便ポストスペース、駐車場、敷地内植栽スペースなどの共有部を定期的な周期で清掃します。

仕事内容や頻度、清掃範囲は、建物を管理する管理会社やオーナーの方針で変わってきますが、一度受注すると継続的に仕事が発生し、仕事内容も毎回同じであるため、安定した売上確保と仕事時間の管理が可能です。但し、最近はゴミの分別や植栽や雑草の手入れなど、手のかかる仕事依頼があったり、価格競争で1回あたりの単価が低く抑えられたりしていることも多いので、受注する際には細かく注意が必要です。

空室クリーニングで管理会社などから信頼されるようになると、このような共有部清掃の仕事を相談されるケースも珍しくありません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
ハウスクリーニングと呼ばれるものであっても、実に様々な業態があります。
ハウスクリーニングの仕事を始めるのであれば、自分の向き不向きを考えながら、業態を選択するのも一つの方法です。

独立や転職などのご自身の目的に近いものを選択するという方法もあれば、やりがいや達成感などの仕事の満足感を得られやすい仕事内容で決めるという方法もあります。
また、コツコツ一人で作業するのが好きな人もいれば、お客様に接客して直接喜んでもらうのが好きな人もいるでしょう。

目先のことだけではなく、しっかりと自分を自己分析してから仕事を考えることはとても大事なことだと思います。

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