ハウスクリーニングのみでやっていく場合、特に空室クリーニングにおいては、賃貸物件の原状回復工事で行う場合が一般的です。
原状回復工事とは、その名の通り、賃借人が退去後に、物件のオーナーが貸出する前のお部屋の状態とほぼ同じ状態に回復させ、また次のお客様に貸し出しするための工事ですので、ハウスクリーニングはもちろん、その他いろいろな付帯工事もあるのが一般的です。
原状回復工事でよくある付帯工事
原状回復工事では、ハウスクリーニングは必須ですが、その他次の作業は、よくある作業となっています。
- クロス貼替工事
- リペア作業
- コーキング打ち替え
- 網戸貼替
- タッチアップ塗装、簡易補修
- クロス補修
などが一般的です。これらは、1. ~ 2. については、それぞれクロス職人、リペア業者がやるのが一般的ですが、3. ~ 6. については、原状回復業者、ハウスクリーニング業者がやることが一般的です。
原状回復業者がハウスクリーニング業者に付帯工事を依頼するメリット
原状回復工事を発注するのは、賃貸物件オーナー→物件管理会社→原状回復業者が一般的ですが、発注する側からすると、できれば1社に発注したいと考えます。なぜなら、その業者がすべてをやってくれると次のようなメリットがあるからです。
- 業者間の日程調整を丸投げできる
- 発注のほか、業者との工事に関する様々な連絡、事務手続きを1つの窓口で行える
- クオリティコントロールがしやすい
- 工事に関するイレギュラー対応等の責任を持たなくて済む
などです。
ですから、分離発注(※)より多少割高でも一つの業者にすべてを任せるのが一般的です。 すべての作業を任された原状回復業者は、同じ理由でできるだけ作業を外注する先を少なく、費用も抑えたいのが本音ですので、わざわざコーキングだけやる業者を手配するよりも、ハウスクリーニングのついでにコーキングを依頼したほうが、手間も費用も抑えられるというメリットがあるわけです。
(※)分離発注:元請けが工事の内容ごとに依頼する先を分けて依頼、発注すること。手間や管理が大変な分、下請け業者が手配する分の利益をカットできるため、コストを抑えられる
ハウスクリーニング業者が付帯工事をやるメリット
ハウスクリーニング業者が利益を増やすには、主に次の2つがあります。
- 1日で多くの件数をこなす
- 1件当たりの単価を上げる
皆さんはどちらがより効率的だと思いますか? もちろん、2. ですよね。1. はクオリティが下がり体も疲弊します。2. はハウスクリーニング業者には必須の項目と言っても過言ではありません。
実際にハウスクリーニングだけで、十分な利益が出るかと言われれば、答えはノーです。かといって、ハウスクリーニングの単価を上げるのはなかなか難しく、実際にはハウスクリーニング以外の付帯工事(雑工事ともいう)を一緒にやることで1件当たりの単価を上げていくことが望ましい方法です。
ハウスクリーニング業者が付帯工事をやると次のようなメリットがあります。
- 仕事を依頼する原状回復業者が、そのハウスクリーニング業者に仕事を依頼しやすくなる
- クリーニングの作業よりも少ない時間、楽な作業で単価を上げられれる
- できる作業が増えれば増えるほど、間口が広がり、企業としての価値も向上、新規営業しやすくなる
付帯工事の技術習得
付帯工事の技術習得については、「プロ技塾」でも網戸貼替やコーキングの作業やコツを技術習得できますが、YOUTUBEなどでも、視聴できるものがあります。ただし、YOUTUBEの場合、素人がやり方を紹介している場合も多いので、よく見極める必要があります 。
また、動画で勉強したからすぐに現場でできるか?というとそれは難しいでしょう。実際にはご自宅や家族、友人知人の家で何度も練習して自分でもこれならお金をいただけるかなと思えるレベルになってから、元請け会社に報告することをお勧めします。「プロ技塾」では、このレベルなら大丈夫だろうか?などという質問も受け付けております。是非、一緒に技術向上、スキルアップして、利益を上げていきましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
賃貸物件の原状回復工事では、ハウスクリーニングの他に付帯工事(雑工事)と呼ばれるのものがあり、その付帯工事をやれるようになると大きなメリットがあるということがわかりました。
また、クリーニングの日々の技術向上はもちろんですが、付帯工事のやれる内容を増やし、その内容のクオリティを上げていくことで、依頼される発注金額や元請け先が増えることにつながるということも明らかになりました。
自身のスキルアップが売上向上につながっていく喜びは、仕事に対するモチベーション向上、やりがいにも寄与します。プロ技塾では技術向上に関するアドバイスやご相談も承ります。一緒に頑張りましょう!